2019年10月20日日曜日

【『教訓』3度目の〇〇】2度起きたことに注意する

先日、
大切にしていたボールペンを失くしてしまった。

それほど高価なものではないとは思うが、
適度な重さがあり、
質感もよく、
握りやすく、
何より書き味が最高だった。

黒、青、緑、赤をノック式で選べて、
シャープペンシルも使うことが出来た。

長く使用して黒のインクがなくなり、
替えのインクを求めて文房具店に行ったら、
uniのジェットストリームという製品らしく、
「これは書きやすいんだよね」
と店主も言っていたほどだ。

替え芯を求めて交換して使うほど、
このボールペンは手放せないほど重宝していた。

品の機能的にはこのようなものだったのだが、
何よりもこのボールペンは、
もう何年前か忘れてしまったけど、
妻からの誕生日プレゼントだった。

本体のボディーに、
ぼくのニックネームを印字してくれた、
愛のある一品だったのだ。

このボールペンを失くした、
久しぶりにショックをうけた。

その日、
昼過ぎに時間が出来て、
自転車で事務所から少し離れた場所にある信用金庫と、
ついでにそのそばにある銀行と、
そのそばにある飲食店に行って遅めの昼食をとった。

その帰りに、
通りの向かいにある靴屋さんが気になって、
ちょっと覗いてみることにした。

その頃よく履いていた靴が2足、
黒い一つはつま先が、
茶色の一つはかかとが、
それぞれ剥がれたり擦り減ったりしていて、
買い替えが必要だと思い始めたところだった。

茶色の靴にめがいき、
好きなデザインで素材の良さそうなものがすぐに見つかり、
店員さんを呼んで25センチのサイズを出してもらい、
試し履きさせてもらいすぐ気に入り購入し、
そのまま履いて元の靴は処分してもらった。

気分良く事務所に戻って、
リュックから通帳やノートやiPadを取り出し、
ふとボールペンが見当たらないことに気付いた。

こういう時はたいてい、
いつもと違う場所にしまってある時だった。

でも、リュックの小さいポケットにも、
底の方を探しても、
いつもは財布しか入れないところを探しても見当たらない。

「そうか、上着の胸ポケットに入れていったんだった!」
そう気づいて急いで確かめたが、
戻ってすぐにハンガーにかけた上着には、
どこを探してもボールペンはなかった。

わー…

実は、
この大切にしていた、
と思い込んでいた大好きなボールペンが、
見当たらなくなったのはこれで3度目だった。

はっきり覚えている、
このボールペンはなくなっても戻って来るのだった。

今回までは…

一度目は、
市ヶ谷の事務所でなくなってしまい、
数日間が経っていた。

一度目のこの時の心境ははっきり覚えていない。

数日後、
後輩の胸ポケットに、
見慣れた緑色のペンが刺さっているのに気が付いた。

「ちょっとそれ見せて」

手に取ってみると、
ぼくが使っていたのと同じタイプのものだった、
ボディーを見るとぼくのイニシャルがあった。

「これぼくのじゃん」
「えっ?」
「そうしたの?」
「いや、その辺に置いてあったので…」

こんな感じだった。

まあ、
ホッとして嬉しかったと思う。

2度目になくなった時も、
数日間見つからなかった。

今度は数日後、
これも市ヶ谷の師匠がメインで使う部屋の、
ソファーの脇のペン立てに刺さっていた。

おそらく、
患者さんにカルテに記入してもらう時にお貸しして、
そのまま返していただくのを忘れて、
という経過だと思う。

結局、
同じ状況で2度なくしていた。

しかし、
この2度とも、
数日後に戻ってきたので、
「このペンは縁があるのでなくならない」
くらいにずっと思っていた。

しかし、
今これを書きながら思い起こしても、
このなくなり方は、
「本当に大切にしていたのか?」と、
ほとほと疑問だ…

上着にもない事を確かめたぼくは、
飲食店でノートを広げた事を思い出し、
すぐに電話番号を調べてお店に問い合わせた。

アルバイトらしき女の子の店員に説明して確認してもらったが、
ぼくの座っていたであろう席には見当たらないと言う。

すぐに事務所を出て自転車に乗り、
信用金庫に行った道をたどり、
使った信金のATM周囲を探り、
ついでに行った銀行のATM周囲を探し、
ついでに入った飲食店に戻った。

店は混雑してなかったが、
ぼくが座った席には、
男女のカップルが食事中だった。

奥にいる女の子の店員に、
おそらく電話に出てくれた彼女だと思うが、
事情を説明して確認させてほしい旨を伝えたのだが、
判断に困っている様子だった。

「申し訳ないけど責任者の人います?」

調理場から若い男性が出てきてくれて、
カップルに声をかけてくれ、
席をいったん外してくれた。

しかし、
くまなく席と周辺を探しても、
探し物は出てこなかった。

丁寧にお店の人とカップルにお礼を述べて退散した。

靴屋さんにも戻って、
ぼくのいた場所を探してもらったが、
やはり結果は同じだった。

『2度ある事は3度ある』
『3度目の正直』

いずれも、
今となっては耳に痛い言葉だ。

振り返ると、
大切だ、
大好きだ、
と言いながら、
ぼくはこのボールペンに細心の注意を注いでいなかったことになる。

起きる事には、
何かしらのメッセージがある、
と言うのは確かだ。

ましてや、
2度もメッセージを発信しているのに、
ぼくはそれを心に深く刻むことをしていなかった。

この様な事は皆さんにもあるのではないだろうか?

それは、
「ボールペン」のように、
物質だけとは限らないかも知れない。

大切な人からの『有り難いメッセージ』
それをないがしろにしていないか、
「もう一度気に留めてみた方がいい」
ぼくはそう肝に銘じた。

人は、
その時の器でしか『メッセージ』を受け取れない。

1度ならず2度起きた事が、
どんな『メッセージ』を含んでいるのか、
じっくり向き合う事を忘れないようにする。

そう肝に銘ずる。


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天と地と人 すいなの信長正義

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